[書評] 暗号解読 (サイモン・シン) 新潮文庫

暗号解読を読み終わりました。
作者は「フェルマーの最終定義」を書いた作者です。
上下巻あって、かなりの量で読み終わるまでに1ヵ月ほどかかりました。
上巻は暗号の歴史について書かれていて、暗号作成者と暗号解読者の戦いがすごかったです。単アルファベット暗号、ヴィジュネル暗号など色々な暗号が考えられては、頻度分析などの手法で解読されてきていました。
時代が進んでくると、機械を使って暗号を作成するようになって、エニグマが誕生し、その暗号は裏切り者や、コードブックを獲得するなどのソーシャルエンジニアリングで解読の糸口を掴んで、チューリングなどの天才が解読する機械を作成して解読していたそうです。

下巻は暗号の仕組みについての話で、暗号の話になると出てくるアリス、ボブ、イブで暗号の説明がされていました。
実際のアルゴリズムについての説明もありますが、どんな風に鍵交換アルゴリズムや公開鍵暗号(RSA)が考案されたのかの歴史が面白かったです。
また、最後には量子コンピューターを使った場合の暗号の危険性と、量子暗号についての記述もありました。

暗号にまつわる歴史を知りたい場合は一読してみてはいかがでしょうか。

その他

暗号のアルゴリズムについて詳しく学びたい場合は、結城先生の暗号技術入門がオススメです。

0 件のコメント :

コメントを投稿